釣られてます

犯罪不安社会 誰もが「不審者」? (光文社新書)

犯罪不安社会 誰もが「不審者」? (光文社新書)

年末にお手伝いした企画コンペが通ったとの連絡あり。
ディフェンディングチャンピオンゆえ防衛を重ねるのは辛いと思う。
おめでとうございます。


午前中、恵比寿で打ち合わせ。
進んだような、進まないような。


電車本は、『犯罪不安社会』浜井浩一+芹沢和也共著。
このところ新書でよく刊行されている統計やデータへの反証本なのだろうか。
読み終えたところまででは、犯罪不安社会を煽っているのはマスメディアだと。
要するにぼくたちがマスコミに釣られていると。
かもしれない。次から次へとより刺激の強い、つまりTVだったら視聴率の稼げる、
新聞・雑誌なら購読部数が上がるような事件を取り上げたがる。
最初だけ食いついてあとは、ネタの鮮度が落ちれば、
次のショッキングな事件に飛びつく。


たとえば連続して少年犯罪事件が起これば、
少年の歪んだ病理の根底にあるのは、家族間の蹉跌、ゲーム脳などなど
理由を突き止め、挙句の果てには少年法を改正すればいいと。
また言論人が「少年たちに何か根本的な変容が起きているかのように見なした」ことも、
一因となっていると述べている。
耳年増・目年増になっているぼくたちは、どうも事件を裏読み・深読みする習性が
ついてしまったようだ。プロファイラーだの、サイコセラピストだのの影響で。
ただなあ、
コピーキャットによる犯罪連鎖に過ぎなかった」とさらっと書いてあるが、
妙に気になる。このコピーキャットを生成しているのは、マスメディアなのか、
それとも何なのか。
防ぐ手立ては手口を再現VTRで流すのがいいのか、あるいはまったくオンエアしないのか。
どうして被害者や加害者の知り合いは、イヌを抱いているオバサンが多いのか。
おっと、これじゃ、ネタになってしまう。


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