間に合わなかった

 

沙羅乙女 (ちくま文庫)

沙羅乙女 (ちくま文庫)

 

 

ブンゲイファイトクラブ、間に合わなかった。


『沙羅乙女』獅子文六著を読む。
いつものように洒脱で達者な小説。
読んでいる間は、ハッピー気分。
 
男女の三角関係つーか四角関係。
主人公はしっかり者の女性。
彼女がまんざらでもない男は、お坊ちゃんの伊達男。
彼女に「ほ」の字の男は、いまでいうパティシエ。
腕は立つが、生来の口下手。
お坊ちゃんを泥棒ネコする女性は、
パリ帰りのセレブ絵描きお嬢様。
揺れる恋模様。
そこに市井の発明家である彼女の父親が世紀の大発明を
したとかしないとかで大騒ぎ。
恋の顛末はどうなることやら。

煙草店の雇われオーナーをしている彼女。

三軒茶屋から玉川電車、渋谷から省線で、新宿までの順路を、
町子は、もう五年も、通っている勘定だ」

 


 
彼女の住んでいる家が近所でびっくり。
本作も映画化されている。
機会があればぜひ見たい。
 
映画『沙羅乙女』
「作品情報
沙羅乙女 前篇(1939年製作の映画)
製作国:日本 / 上映時間:62分
-
監督
藤武
脚本
山崎謙太
出演者
千葉早智子 藤原釜足 江波和子 徳川夢声 北沢彪

 

主人公の女性を千葉早智子。お嬢様を江波和子が演じている。
江波和子は、江波杏子の母親。娘以上のクールビューティーぶりを検索で確認を。