- 作者: 國分功一郎
- 出版社/メーカー: 晶文社
- 発売日: 2016/04/28
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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小沢健二の新譜『流動体について』 で
苦しそうにファルセットで歌うところが頭から離れなくて困る。
テレビで見た小沢健二はどこか大学の文系学部の准教授っぽい風貌。
偶然、似てなくもいないご面相の
『民主主義を直感するために』國分功一郎著を読む。
いろんなことを気づかされたり、うなづいたリ。
ランダムに書いていく。
フランスのデモと日本のデモを比較して。
「デモにおいて「働く」必要はない。高い意識を持ってシュプレヒコールを挙げたり、横断幕を用意したりしなくていい。団子でも食いながら喋っていればいい。ただ歩いていればいい。なぜなら、単に群衆が現れることこそが重要だからだ」
パレードでいいんだ。
「民主主義の役割の一つは、政府や行政を公開性の原理によって監視し、
その肥大化を防ぎ、健全な統治行為を導くことにあります。私はこれを権力のダイエットと呼んでいます。放っておくと必ず肥大化する権力を民主主義的な手続きで随時、減量させるのです」
世界のあちこちで権力が肥満しているいまは、民主主義が効いていないときか。
「市場原理主義や競争、「人参と鞭」といった考えが幅をきかせているという現実は、我々の社会が、あまり多くのことを考えたくないという方向に向かっていることを示している」
大学を専門学校化するのもその線上にあるようだ。即戦力という、まさに余計なことを
考えない、考えられない、都合の良い人間を生産するために。
書評、対談、論考、ルポルタージュなどスタイルもまちまち、
テキストの長さもまちまち。
それが、より考えさせることになっている。
裏声で歌いながら読みふける。