不可欠な要素


いつまで続く、この暑さ。


『パラレルワールド』ミチオ・カク著を読了。
骨のある本。ちょっと読んでは、考える、一応。その繰り返し。

「ジグムント・フロイトは、無意識という闇の面について考察した一方、
われわれの心に安定と意味を与えるのは仕事と愛だと言って、真理に
限りなく近づいていたと思う」

「仕事と愛のほかにあとふたつ、私は人生に意味を与える要素を加えたい」

「まず何であれもって生まれた才能を発揮することだ。−略−子どものころ将来を
期待されながら、夢を実現しなかった人はいくらでもいる。そうした人の多くは、
自分がなれたかもしれないもののイメージに悩みされている。
だが運命を呪うのではなく、あるがままの自分を受け入れ、
どんな夢も自分の能力のなかで実現しようとするのがいいと私は思う」


「自分がなれたかもしれないののイメージ」よか、ある程度の年齢に達したら、
「自分がいちばんよかった頃のイメージ」を引きずっている。
容貌が衰えた大根役者、150キロのスピードボールが投げられなくなった速球派ピッチャー、
若者にウケなくなったラノベ作家などなど。
ほんとの自分は、こんもんじゃないと息巻くが、
さっさと、こころや生き方の体質改善をして、ニュー自分でいくしかないのに。
でも、なかなかふっきれない。

「私が加えたい第二の要素は、自分が登場したときよりも良い状態の世界を
残そうとすることだ」


サステイナブルって、噛み砕くと、こうなるんだろうね。
こういう意識ってビンボーだと持つのは難しいかも。
衣食足りて…。でも、そんなこと、いっている場合じゃないなのは、わかる。


この引用は、もやもやしていたものを、明瞭にしてくれた気がする。
物理学も、脳科学も、哲学も、辿り着くのは宗教的領域なのだろうか。
方法論やテクニカルタームこそ違え、重なる、カブる。


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