USA晴らし

胡椒息子 (ちくま文庫)

胡椒息子 (ちくま文庫)


ロケットマンがあの方だと
ロケットマンショーは、
花火ならぬミサイルの大会か。
「自分にUSOつくなよ!!」
USOじゃなくてUSA。
USA晴らしってことで。

頭が痛くなる資料本を読む合間に、
『胡椒息子』獅子文六著を読んだ。
三人兄弟の末っ子の男の子。
上が兄、真ん中が姉。
上二人はええとこのおませな山の手坊ちゃん・嬢ちゃんなのに、
ワイルド。
実は、妾腹。
この秘密がいつしか公然となる。
夫婦も険悪な冷たい関係。
針のムシロ状態の
安全地帯が婆や。

主人公が感化院送りになるあたりで
トリュフォーの『大人は判ってくれない』を
ふと思い出した。
大丈夫、獅子文六だもの、
ちゃんと救われる。
子どもの思い。ちょっとした誤解で非行へと転がっていく。
傷つきやすいが、きっかけさえあれば立ち直りも早い。
感化院でも坊ちゃんは逃げることなく
マイペースを貫いてジャイアンのようなボスと
仲良くなる。
現実が苦い分、小説が多少甘くてもよいではあ~りませんか。
往年のNHKの子ども向けドラマのよう。
かすかに覚えている池田“シャア”秀一の『次郎物語』とか。

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