因果関係というバイアス

「原因と結果」の経済学―――データから真実を見抜く思考法

「原因と結果」の経済学―――データから真実を見抜く思考法


仕事関連の本と趣味の本を
ついネット書店で。
リアル書店やリアル古書店で買わないと
いけないんだけど。
あ、マウスは自転車を飛ばしてドンキで買いました、
所要時間往復30分。
アマゾンプライムナウよりも早く。

『「原因と結果」の経済学』中室真紀子 津川友介 共著を読む。
計量経済学について興味深い事例を取りあげつつ、わかりやすく書かれた本。
因果関係と相関関係をとかく人は混同しがちらしい。
そこにはつながりはないのに深読み、誤読して
因果関係を見出す。
つーか、そう思いたくなる。
言ってしまえば因果関係は、バイアスの一種なのかも。

だからこそ「因果推論」を修得しなければならないと。

 

「2つのことがらがそれぞれ原因と結果なのかどうかを評価し、
結論を導くことである」

 


ネコも杓子もビッグデータの時代だと。

 

ビッグデータ時代を生き抜くためには、データ分析だけでなく、
データ分析の結果を解釈するスキルを身に付けておく必要がある」


「因果推論」という魔法のメガネをかけてみると、
世の中は実に

 

「根拠のない通説が山のようにある」

 

計量経済学、いや

 

 

「経済学がこだわる「因果関係」を示唆するエビデンス」、

 

 

ここに重きを置けと。

一例だけ紹介。
受動喫煙防止法が、中小の飲食店の経営保護という名目で
規制が下手すりゃ骨抜きになりそうだが、
この本で「厳しいたばこ規制を実施したアルゼンチン・サンタフェ州」の例が出ている。
結果は「受動喫煙を強いられていた人々の健康状態が改善した」。
ま、当然と言えば当然。
さらに「規制の緩い州」と飲食店の「売上」を比較しても差は出なかった。
ほら、ほら。

因果関係のみで成り立っている推理小説は、虚構だとわかっているからいいんだろう。
ウソデータ、偽データが氾濫しているものねえ。

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