わからなくて当り前

『切りとれ、あの祈る手を』佐々木中著を読む。
副題が「<本>と<革命>をめぐる五つの夜話」。
講演をまとめたもので、書き下ろしならぬ語り下ろしか。
文字と印刷とほんものの革命という三題噺を見事に昇華している。
前著の『夜戦と永遠』が面白いが、なかなか晦渋だったのに対して
この本は、わくわくさせられた。怒りや熱とかも。
見本としてわくわくしたところを引用。

「われわれは革命から来ました。革命から生まれました。
-略-中世解釈者革命、大革命、イギリス革命、フランス革命
アメリカ革命、ロシア革命。十二世紀に始まり、そして二十世紀にまで
延々と続く革命の系譜が存在します」

晦渋と言うと作者は「文学はわからなくて当り前」
「あ、ダメ、ダメ、解説書、入門書に手を出しちゃ」と怒るかもしれない。
ちょっと前の『週刊東洋経済』の読書特集を立ち読みしたら、
原典にあたれ!と書いてあったし。
わくわくの度合いは、 ミシェル・フーコー講義集成を読んだときと同じほど。
歯抜けで読んだが。
目次の見出しがそれぞれアフォリズムになっているように思われ、
いままでこんなに目次を見返したことがないくらい見返した。


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