予定変更

女優魂 中原早苗

女優魂 中原早苗

予定が変わり、時間ができたので積んである本から
『女優魂 中原早苗中原早苗・田丘広編を読む。
評判にたがわず、人柄を感じさせるインタビューに
写真や映画ポスターがふんだんの盛り込まれた楽しい本だ。
ぼくが中原早苗というと故深作欣二監督の妻とか、
役柄だと『新仁義なき戦い』で
金子信夫扮する山守組組長の妻、姐さん役がぱっと浮かぶ。


両親とも舞台俳優、おばがダンサーという家庭に生まれ、
高校のとき、女優デビューする。
若かりし頃のポスターやスチール写真を見ると、
大人っぽく、野性味というのか、ダイナミックさを感じさせる。
中原という芸名は
田中絹代の「中」」と「原節子の「原」」から
つけたそうだ。


ともかくはっきりとした性格らしく、
インタビューに対して歯に衣着せなく、
映画監督、俳優など私見や思い出を述べている。
たとえば今村昌平は俳優を徹底的にこき使う。
深作の俳優を同様にひどい目に遭わせるが、
深作には情があるが、今村にはないとか。
気風のいい姐御肌は地でいっているのか。
でなきゃ、深作欣二の女房はつとまらなかったかも。


昔の日活映画を見ると、劇団の大物が悪役などで出ているが、
一言。「日活が劇団を喰わしていた」と。
夫が監督で売れるまでは仕事を選ばず「私が喰わしていた」と。


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