セ・シ・盆

名作コピーに学ぶ読ませる文章の書き方 (日経ビジネス文庫)

名作コピーに学ぶ読ませる文章の書き方 (日経ビジネス文庫)

お盆休みのせいだろうか。ここ数日、本家「うたかたの日々」のアクセス数が
すごいことになっている。


『名作コピーに学ぶ読ませる文章の書き方』鈴木康之著を読む。
てっきり同じ作者の『名作コピー読本』が、ついに文庫落ちしたのかと思ったら、
そんなケチなことはしねえ。書き下ろしときたもんだ。
新しい広告のコピーを取り上げ、どこが良いのか、鋭いのか、新しいのかを
的確に批評して、書き方指南をしている。これは読むっきゃないでしょう。
前述の『名作コピー読本』だが、これは、ぼくの仕事のブルワーカー的本だった。
駆け出しの頃、手ほどきを受ける師匠的人がおり、
新宿から渋谷の山手教会上のマンションにあるオフィスまで通った。
で、『名作コピー読本』が、もう一人の師匠だった。
キャッチフレーズは素人でも偶然いいものが書けることがある。
しかし、本文(ボディーコピー)は、プロでなければ。
かつて作者は東海林さだおの文章をひいきにしていたが、
この本ではgooの新聞広告を「平成メール文体」として紹介している。


いまは、ライターとコピーライターの境界が、限りなくなくなってしまったが、
両者の違いは、削る、シェイプアップをするか、しないかということだ。
いかに簡潔に、しいかに目をひいて読ませるか。
しかもエンターテイメント(芸)の味つけをして。
あとは、ライターは実名、顕名、名前が出ることが多いがが、
コピーライターは原則匿名ってことかな。
BtoBとBtoCでは、書き方、字面は異なるが。
オフライン広告とオンライン広告も違うはずなんだけど、
なんだか一緒くたにして表現しているぞ。
だけど、だけど、日本語の感性って部分では、普遍的なわけだし。
万人に伝えなければならない情報をわかりやすく、魅力的に書くスキルが
これでもかと詰まっている。であるからして(強引)、コピーライター、ライターに
限らず、社内文書やレポートでお悩みのあなたにも、
予算的に厳しく自分でコピーをまとめなければならないAEやWebデザイナーの人にも、
福音の書となるだろう。


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