千円札の男

『生物と無生物のあいだ』福岡伸一を読み出す。
なんたって帯の推薦の辞がモギケン先生とウチダタツル先生という
二人だもの、読むしかない。でも、今日は、先へ進めなかった。
文章がきわめてチャーミング。科学オンチでも、その面白さは十分に伝わる。
寺田寅彦の後継といってしまってもいいかも。


読み終えたら、メモにでもしたいが、今日は、フライング気味に。
この本に野口英世の話が出て来る。作者は、野口と同じロックフェラー大学に留学する。
で、野口の科学的功績についてふれているのだが、
要するに、彼の発表した研究論文は、古くなったのではなく、間違いだった。
当時の顕微鏡ではウイルスを見ることはできなかったと。
なにもこれは野口だけではなくて、科学やテクノロジー全般にいえることだ。
温故知新ではないが、間違いの敗者復活はありえないのか。


科学者版“成り上がり”(サクセス・ストーリー)で、
貧乏でも向学心があれば、ひとかどの人物になれる。
そんな代表でかつては、もてはやされたが。
日本でお札になっていることが成果らしい成果か。
野口英世記念館には、その周辺の小学生なら、必ず行かされた。
ぼくも、落ちたいろりや母親の手紙などを見た記憶がある。


人気blogランキングへ