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台風と環世界

動物の環境と内的世界

動物の環境と内的世界


シュガーベイブ祭りが個人的に続いている。
荒井由実の『ミスリム』以下、
コーラス参加楽曲をYoutubeで漁っている。

当時、シュガーベイブのクレジットが明記されないで、
気づかずに聴いていたものもある。
ユーミンの『真冬のサーファー』で、
達郎のビーチボーイズ風コーラスが長めに聴ける。

『動物の環境と内的世界』ヤーコプ・フォン・ユクスキュル著を
ゆるゆる読んでいる。
本編のアメーバ、ミミズ、アメフラシなどについて
書かれたものは、
とっても素敵。宇能鴻一郎の文体を引用するなら、
私、じゅんとしちゃったんです。
寺田寅彦のエッセイが理系と文学系のミクスチャーならば、
ユクスキュルのは、理系に哲学系をミクスチャーさせた感じで
福岡伸一センセイのそれの先駆けって言ってもいい、うん。

例えば、こんなところ。

「わたしは当時の生物学よりも、むしろカント哲学の研究に裨益
されるところが大きかった。そのことでひとつ思い出すことがある。
ハイデルベルクの森を散策していて、一本の美事なブナの木に
出会ったことがあった。わたしはその前に呆然と立ち尽くした。
すると突然、ひとつの認識が沸き上がったのである。これは
一本のブナではない。僕のブナだ、と。僕がこの僕の感覚と知覚に
よって、この美事なブナのそのあらゆる細部を今構成したのだ、と。
―略―この認識によって、わたしは動物がそのなかで生活している
「諸世界」というものを探求するために必要な、決定的な第一歩を
踏み出したのである」
(グードルーン・フォン・ユクスキュル
『ヤーコプ・フォン・ユクスキュル―生きた世界、造った環境』)

 

本編に豪華なカラー図版をつけた愛蔵版とかあったらいいね。
タイトルを今風にしたら、も少し売れるんじゃね。

ここで、もう一度、環世界のおさらい。

「環世界(ウンヴェルト、Umwelt)=かんせか い、とは、
ある生物――種内で共有する知覚があることが前提――が
経験している知覚世界のことをさす。
人間や類縁の他の動物(例:哺乳類)は、さまざまな 知覚能力を駆使して、世界のなかに主体的に生命活動をおこなっている、つまり生きている。生物が、そのことを自覚するか否かとは無関係に――
あるいは問わ ずに、生物はさまざまな知覚経験を有しており、
外界の刺激に反応したり、その外界にふさわしい行動(
例:被捕食者に対して攻撃をしかけそれを殺傷し、
摂食 する)をおこなっている。生物の行動とセットになった、このような知覚世界を、バルト系ドイツ人のヤコブ・フォン・ユクスキュル(Jakob von Uexküll, 1864-1944)は、環世界=ウンヴェルトと呼んだ。

ユクスキュルの着眼点において特色ある点は、動物が外界世界を

生きている時 に、それぞれの動物の固有の知覚経験に

基づいていることを、その知覚経験を共有していない人間は留意し、
擬人化を含む安易な人間主義的理解の陥穽に陥らな いことを主張したことにある。」



環世界(かんせかい)・ウンヴェルトより引用

 

オートポイエーシスにもリンクしてくるわけで、
ぼくが暇な文学部の大学生だったら、卒論にしてみたいところ。
進化ツリー図のようなものじゃなくて、曼荼羅のようなもの。
円は縁だしと、こじつけで。

 

 

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