ワークライフバランス

仕事は重なる。タッチの差で先に声をかけた方を引き受ける。
金額の大小ではなく、早い方を優先する。たぶん、不文律。
ビジネス本の一部原稿書きも魅力的なのだが、
このところ、キャッチフレーズや短いものばかり作成していて、
長いもの向けの体質ではないし。
引きこもれる時間も今月いっぱいはムリそうだし。


ちょっと気になった言葉。「ワークライフバランス

JMM 『オランダ・ハーグより』  第169回「波路はるかに」
□ 春 具 :ハーグ在住・化学兵器禁止機関(OPCW)勤務 より長めの引用―

「欧州におけるワークライフバランス思考とは、組織の能率を最大にもっていくため
に、「人材管理」を「ひとの尊厳 self esteem 」の視点から検証したコンセプトで
ある、とわたくしは理解しています。つまり、欧州においては「休む」ということは
「勤労」の対極にあるのではなく、勤労の質をさらに高めるための跳躍台なのであり
ます。休暇は「労働者の権利」などという受動的なコンセプトでなく、極端にいうな
らば休暇も任務のうち、つまり仕事のひとつということである。社員や職員はすり
減った自信を磨き直すために効果的な休暇をとることが期待され、そのために社会の
インフラも整備される。ワークライフバランスのコンセプトは、ここまで踏み込んで
いるのであります。勤労が「善」で、休養が「悪」だというベンジャミン・フランク
リン風のプロテスタント的な勤労思想は、欧州においては20世紀末に終わりを告げ
た、とわたくしには思えます。」

「ただ、いうまでもなく、一企業、一役所が単独にワークライフバランスのコンセプ
トを導入しても効果はない。休んでリフレッシュしてこいと言われても、たっぷり遊
べるようなインフラができていなければ、くたくたになって気分をすり減らして帰っ
てくるだけではないか。運河の舟旅でつくづく思うことは、欧州はすでにそのインフ
ラの必要性に気がついていて、社会の中にインフラのネットワークが張り巡らされ、
ひとびとはたっぷり「充電」することができ、ワークライフバランスも成果をみせて
きているということであります。いまの欧州では、フランスのサルコジ大統領だけが
国の競争力を高めるためにもっと働けと国民の尻を叩いておりますが、そのフランス
だってこの手のインフラは、よその大陸よりよほどしっかりしている、とわたくしに
は見えます。」

日本の企業でも、労組とかでも賃上げと同じくらい、いわゆるメンタルヘルス
重んじるようになってきたようだ。
正社員様は大手をふるって休めるが、そうじゃない人はどうすんだよ。
同じ業務内容なのに、むしろ非正規社員の方が実質労働を支えている。
オラッチにもよお、「ひとの尊厳 self esteem 」つうもんはあるべえよお。
んでもって非正規社員とどううまく組み合わせていくか。
こっちの「ワークライフバランス」の方が、言葉的にぼくには、フィットする。


人気blogランキングへ