『玉藻の前』岡本綺堂著を読む。
九尾の狐。殺生石。
那須の伝説をベースに綺堂風に仕立てた作品。
時は平安時代。
筒井筒(幼なじみ)の少年・少女。
絶世の美少女は九尾の狐が憑いている。
少女は傾国の美女、傾城の美女「玉藻」となって
権力者を調略する。
美女で和歌もこなす才色兼備。
彼女の身辺には不審な事件が起こる。
一方、少年は成長して「千枝太郎」と名乗る。
縁あって陰陽師となる。
敵対する立場にありながら、
二人は再会、恋心も再燃しかける。
とかく世のおのこは、眉目秀麗な女性に弱く。
「妖麗」な玉藻に惹かれているが、「千枝太郎」は「端麗な」衣笠にも「ほ」の字。
嫉妬した玉藻は、衣笠を葬る。
玉藻は権力争いを利用して
この国、現世を滅ぼそうとする。
やがて始まる九尾の狐と陰陽師の対決。
千葉俊二の解題で「NHKで結城孫三郎一座による人形劇」になったことを知る。
『玉藻前』。映像をアーカイブで見ることができる。
で、バトルゲーム風の『玉藻前』。こちらはCG。
Youtubeから。
【陰陽師】玉藻前 CV: 朴璐美
どちらが好きかな。
格調高くありながらも、わくわく、ドキドキハラハラ。
きっちりとした「伝奇小説」。
帰省するたび、このあたりを通る。
高校時代に茶臼岳に登山した。
那須連山が近づくと帰って来たという気持ちが強くなった。