クワコー マンセー

桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活

桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活

『モーダルな事象 桑潟幸一助教授のスタイリッシュな生活』奥泉光著を読んで
次作の『桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活』を立て続けに読む。
やめられない、止まらない状態で、熱病に冒されたようにページをめくる。
作者もまた純文学の逆襲派の一人で、
または一作ごとに作風を変えるので、
純文学作家界のダニエル・デイ・ルイスといわれ
(いわれていない、勝手に思いつきで書いている)
ここまでエンターテイメント、ここまでライトノベル
−ラノベは詳しくはないが−自分のものにしてしまうとは。
ニールヤングのテクノポップより消化の仕方がうまい。
主役は冴えない桑潟幸一准教授、クワコーなのだが、サブキャラが濃くて濃くて。
『モーダルな事象 桑潟幸一助教授のスタイリッシュな生活』は、
ミステリー仕立てだが、『桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活』は連作。
ミステリーよりもユーモア、お笑い度が増している。
ここまで笑いが書けるとは。昔からのファンはびっくりしてるだろう。
『モーダルな事象 桑潟幸一助教授のスタイリッシュな生活』の巻末に
千野帽子によるインタビューや作品が紹介されているが、
グレッグ・イーガンが好きとはね。
運良く大学の先生になれても今日日、セクハラやアカハラ
少子化による入学者減で潰れてしまいかねない。


さてセンター試験まで1ヵ月切ったのか。
わが家の受験生もようやく追い込みに入ったようだ。
どうやって学費を捻出しようか。
本業のV字回復を期待するしかないのだが。


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