なんとか家の模様替え、終える。
音声データ起こしをゆるゆる。
ラフ原稿と格闘。
通常のSF、中国歴史もの、ジャンルは多岐。
収録された作品も
完成度バッチリのものから、
実験作、習作風までいろいろ。
いずれにせよ、ファンでなくても
しびれるケン・リュウワールド。
おみくじ入りのフォーチュンクッキーのよう。
何が出るかがお楽しみ。
『カルタゴの薔薇』
「商業誌デビュー作」だそうで、
最初からうまくて、クール。
死んだと思った父親が生きていた。
魂は滅びないのかという古いテーマを今様に。
そこから広がった
『神々は鎖に繋がれてはいない』『神々は殺されはしない』
『神々は犬死はしない』3部作。
同じ世界を視点を変えて。
『ビザンチン・エンパシー』
暗号通貨(仮想通貨)を知りたい人ならご一読あれ。
短篇でありながら、その役割、メリットなどが
よーくわかる。こんなとこ。
「ブロックチェーンは、ネットワーク上の過半数のコンピュータが裏切り者でない限り、いかなる中央集権的権力よりも信用できる分散化台帳を所有することを保証する」
『化学調味料ゴーレム』
中国人とユダヤ人の混血化が進んだ時代。
その末裔たちが載っている宇宙船が舞台。
「10歳の少女」がゴーレム(泥人形)をつくる。
ゴーレムと船内にいるネズミとのバトル。
「トムとジェリー」のようなドタバタ劇。
まいった。ユーモラスなものまでうまいんだ。
『介護士』
介護士ではなく最新型の介護士ロボットの世話になる老人。
学習能力もある介護士ロボットとの親交が深まる。
ひょんなことからそのからくりを知ることに。
エドガー・アラン・ポオの「メルツェルの将棋差し」あたりが
先達的作品か。