ツルベ落とし

 

まだゲリラ豪雨はあるのに、
どこからかキンモクセイの香りがする。
ラベンダーの香りがして
気がつくとタイムワープしていた。
それは『時をかける少女』だっつーの。
夕暮れが早くなった。
秋の日は釣瓶落とし
鶴瓶落としじゃないよ。

庵野秀明の映画『ラブ&ポップ』で
女子高生が『あの素晴らしい愛をもう一度』を歌いながら
歩いていた小汚い渋谷川
いまや渋南で話題のスポットになろうとは。
核となる渋谷ストリームは、飲食店ばっかみたいだし。
書店やCDショップは採算が厳しいのか。
ネオビットバレー族御用達になるのだろうね。

マルクス資本論の哲学』熊野純彦著のレビューをまとめようと思ったが、
『祝祭の日々 私の映画アトランダム』高崎俊夫著が楽しすぎて
かっぱえびせん状態。

さて、仕事をせねば。

人気ブログランキング

アレサとアラン

幸福論 (岩波文庫)

幸福論 (岩波文庫)

 

遅ればせながら、アレサ・フランクリンに魅了されている今日この頃。
きっかけはピーター・バラカン山下達郎高橋芳朗のラジオ番組(敬称略)。
ブルース・ブラザーズ』に彼女が出て来て歌うシーンを覚えている。

『幸福論』アラン著を読む。
元は新聞に連載されていた「プロポ」(哲学断章)から
テーマを幸福にしぼって編集したもの。
文字数も多くなく、やさしくやわらかく書かれている。
長めのブログって感じ。
しみる。クイズ的な知識ではなくて
生きるヒントや救いになる。でも、説教臭くない。
何度も書くが、哲学の本来の意味は
「知を愛する」こと。ここにその答がある。
ちょっと引用。

 

「仕事は唯一のよろこび、それだけで満たされるよろこびであることだ。
わたしが言っているのは、自分で自由にやる仕事のことで、それはつまり、能力を示すわざであると同時に、能力が出てくる源でもある。
くりかえすことになるが、人にやってもらうのではない、自分でやることだ」

 


ハンナ・アーレント唱えるところの労働ではなく仕事、活動のことだろう。

 

悲観主義は気分によるものであり、楽観主義は意志によるものである」

 

 

名言。
不幸な出来事を嘆くのではなくて幸福への種子であるととらえる。
能天気にふるまえるのも才能だし。

ほら、ビジネスホテルで備え付けのデスクに聖書を置いてあるところがある。
その代わりにアランの『幸福論』を置いても遜色はない。
その日の気分でページをめくったところを読んでもいい。
その都度、新たな発見があるはず。

人気ブログランキング

 

正座して


YouTube
100分de名著スペシャル 石ノ森章太郎
を見る。見逃していたのでありがたい。
これは素晴らしい内容。いつの間にか心が正座していた。
司会の伊集院光ヤマザキマリ夏目房之介宇野常寛名越康文の面々の考察は鋭く、
知らなかった一面を教えてくれる。
天才漫画家ともなれば質と量を両立できる。
ここに、いしかわじゅんがいれば、ほぼ『BSマンガ夜話』になるのだが。
島本和彦が映像コメントで
ぼくらはテレビ育ちなのでコマもテレビサイズ
石ノ森は映画、シネスコープ育ちなのでコマも映画サイズ。
という発言に納得。
ぼくも好きだった『さるとびエッちゃん』。
宮沢賢治の『風の又三郎』の女の子版とにらんでいるのだが。
同じ東北出身だし。

『幸福論』アラン著をやっと読んだ。
この先、何度読み返すかわからないので、
飛ばして飛ばして電車の往復中に読んだ。
切り干し大根の煮つけのような地味で滋味な本。
もしくは無塩ミックスナッツ。
1928年に刊行された本がなぜ2018年になっても
引きつけるのだろう。

人気ブログランキング

ある日、突然

アマチャ・ズルチャ 柴刈天神前風土記 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)

アマチャ・ズルチャ 柴刈天神前風土記 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)


突如、パソコンでネットがつながらなくなった。
ワイヤレスネットワーク無効の表示。
いつものように対処したが、さっぱり。
でも、妻の無線対応でないパソコンはネットが使える。
無線LANルーターのマニュアルを見ると、
ランプが異常。はは、寿命か。こきつかったもんな。
ケーブルの墓場となっている引き出しから
LANケーブルを見つける。
ほこりを拭って接続。一応、使える。
ただスマートフォンやプリンタもあるし、
たのまなきゃ。

『アマチャ・ズルチャ 芝刈天神前風土記深堀骨著を読む。
はまるか、はまらないか。どちらか。
ぼくは前者の方。
一篇だけ紹介。
『バフ熱』は、バフ貝を食べると感染する病気で
しまいには「バフバフ」としか言えなくなるそうな。
バフ熱の疑いがある男はライフワークである
「スルメ洗濯バサミ」の発明に余念がない…。
どこがすごいか。
洗濯の最中、空腹を覚えたら食べることができる。
スニッカーズのジングルをパクれば、こうなる。
お腹がすいたらスルメ洗濯バサミ。
ゴロが悪いが。
ナンセンスを解釈するのはナンセンスだし。
シュールっちゃシュール。
くだらないと言えばその通り。
新作落語にでもなりそうな短篇。
高座で見たいものだ。

人気ブログランキング

面白いもの

 

朝日新聞にいま連載している谷川俊太郎の自伝が面白い。
ネットだと、ちょっとだけよ~。

人生の贈りもの:朝日新聞デジタル


恋多き詩人。ちと、違う。
いい意味でも悪い意味でも正直な人。
ダメンズ系、たぶん。
恋多き詩人。というと田村隆一がいる。
田村は金色のウイスキーが好きだったが、
谷川俊太郎は意外にも下戸ということを知る。
違いがわかる男のインスタントコーヒーかな。

父親の威光もデビューには役立ったかもしれないが、
それよりも詩が新しかった。まぶしかった。
好きな詩を引用。

 

「朝のリレー」

 カムチャッカの若者が
きりんの夢を見ているとき
メキシコの娘は 

朝もやの中でバスを待っている
ニューヨークの少女が 

ほほえみながら寝がえりをうつとき
ローマの少年は 柱頭を染める朝陽にウインクする
この地球で いつもどこかで朝がはじまっている

 

ぼくらは朝をリレーするのだ
経度から経度へと
そうしていわば交換で地球を守る
眠る前のひととき耳をすますと
どこか遠くで目覚時計のベルが鳴ってる
それはあなたの送った朝を
誰かがしっかりと受けとめた証拠なのだ
谷川俊太郎谷川俊太郎詩集 続」思潮社 より)

ぼく的には詩よりも漫画『ピーナッツ』や『マザーグース』の翻訳に
ひかれた。
日本語のリズム、頭韻、脚韻、オノマトペなどは、
Jラップとも重なる。
現代詩=難しいを、ものの見事にこっぱみじんにする。
小沢健二がもっと年取ると谷川俊太郎みたいになるのだろうか。
と、たわごとを。

 

「スヌーピー全集」発売記念翻訳・谷川俊太郎さん インタビュー(1/3) | 絵本ナビ



朝日新聞つながりで、クレジットカードでの購読をすすめるDMが来た。
謝礼は500円のクオカード。
個人情報流失した場合も500円の商品券。
雑誌のように年間定期購読をすると数十%オフとかすれば
応じるかもね。

人気ブログランキング

行動経済学は万能薬か

WORK DESIGN(ワークデザイン):行動経済学でジェンダー格差を克服する

WORK DESIGN(ワークデザイン):行動経済学でジェンダー格差を克服する


行動経済学ジェンダー格差を克服する』イリス・ボネット著 池村千秋訳 大竹文雄解説を読む。
女性活躍推進法を旗印に「女性の時代」の実現を目指そうとしている。
でも、実際は子どもが小さいうちは母親は家庭にいて
手作りのご飯を食べさせるのが愛情だという
旧態然とした考えも根強い。
ジェンダー格差」ぶっちゃけ言ってしまえば男尊女卑。
これを解消するには「行動経済学」が役立つという趣旨の本。

豊富な実験結果や具体例から導き出される考えはごもっともなものばかり。
同じ能力でも男性は自分の力を買いかぶりアピールする。
ところが女性は控えめにアピールする。とか。

「女性は、柔軟性の高い仕事を選ぶケースも多い」


育児や介護などフルタイムで働くのが困難な場合か。
これもテレワークなどの普及で
従来の会社に長時間拘束される働き方とは
さよならできそうだ。

ジェンダー平等のためのデザイン」

それには

 

「適切なグループをつくる」

 

ことだそうだ。まず、

 

「さまざまな視点と専門性の持ち主が互いに補完し合えるように、
突出した能力はもっていなくても多様なメンバーを集める」

 


「多様なメンバー」からの多様な意見。
すんなりいくには教育が大事。

以前生命保険会社で一般職から総合職に自ら手をあげて
異動した女性たち、10数名のインタビューをしたことがある。
ダイバーシティの一環と覚えているが、
社内に埋もれている優秀な人材を発掘することで
社内の活性化につながる。
体験談を通してより生な声を聴ける。
制度を知ることができる。
この本でいうところの

 

「同性のロールモデルが果たす大きな役割」。

 

 

女性の登用をマジで考えている担当者には
示唆に富んだ内容である。
最後に引用。

 

「娘がいる男性はジェンダーの平等を重んじる傾向があると
知っておく」


あなたの先輩や上司はお嬢さんをお持ちですかな。

人気ブログランキング

 

開発しない開発

無印良品のくらしの良品研究所のコラムに考えさせられた。
くわしくは、こちらを。

 

逆開発 ─戻すことで見えてくるもの─ | くらしの良品研究所 | 無印良品


小湊鐵道養老渓谷駅の再開発の事例。
再開発というと何だかモダンにするとか道の駅をつくるとか
話題や集客につながることを考えがちだが、違った。
古びた施設を撤去して
自然のままにするという。
渓谷への入口なのだから、
いちばんの観光資源は豊かな自然。
地産地消ならぬ地産地show。
列車を降りると、自然がウエルカムする。
ぼくは開発ってまち殺し、自然殺しと思っていたが、
これは素晴らしい。
発想の転換
何もこれは地方だけではなく都市の開発にも
あてはまることだと思う。

行動経済学ジェンダー格差を克服する』イリス・ボネット著 池村千秋訳 大竹文雄解説
『アマチャ・ズルチャ』深堀骨
マルクス資本論尾哲学』熊野純彦著を読んでいる。
いいね。

 

人気ブログランキング