メイカーズ

MAKERS―21世紀の産業革命が始まる

MAKERS―21世紀の産業革命が始まる

乱高下する気温にも負けず
うんうん唸って原稿を書く。


『メイカーズ』クリス・アンダーソン著を読む。
CADと3Dプリンタがあれば、プロトタイプが簡単につくれ、
自宅でメイカー・デビューできる。
(だろうか。これって、PCとデザインソフトが
あれば、グラフィックデザイナーになれるって。のと、似ている)
(だろうか。これって、PCと音楽ソフトが
あれば、ミュージシャンになれるって。のと、似ている)
売り込んで企画が通って、試作も認められた。
量産するには、工場などいろんなものがいる。
資金は、どうする。
融資先は銀行、小金持ちの親戚。
もたもたしているうちに、うやむやになる。
運よく資金が調達できても、
創立メンバーと意見の食い違い、
大手企業にパクられて、安価な競合製品が出回る。
いかん、いかん。
こういうネガコメは、どんどん書ける。


ところが、だ。
著者は、クラウドファトリーをつくればいいと。
各部門をアウトソーシングすればよいと。
ヴァーチャル協業。
メイカーなのに、工場も倉庫も持たない。
確かアップルもそうだ。
肝心の資金は。
こちらも「クラウドファンディング」。
ネットでエンジェル(投資主)を募ればよいと。
「キックスターター」を利用して
事業を軌道に載せたという成功事例がでてくる。
アメリカは、なんて起業に寛容なんだと
改めて思った。
失敗したら再チャレンジすればいい。
アベノミクス首相が再チャレンジとかいっていたが。


同じ著者の『ロングテール』『フリー』を読んだときと
比べて感動が薄いのは、
製造業の話だからか。それともこちらが
ますますひねてしまったからか。
振り込め詐欺に、あっさり大金を払うなら、
素晴らしいアイデアを持った若者にも
払ってくれればいいのに。


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