抱腹Z(絶倒)!荒唐無K(稽)!腿から生まれた腿太郎、いざ鬼ケアイランドへ

 

 


『腿太郎伝説〈人呼んで、腿伝〉』深堀骨著を読む。待望の新作。


桃太郎ならぬ腿太郎。「桃」を「腿」に変換することで、すべてがスタートしたのでは。いきなりGさんとBURさんが出て来る。外国人?違った。川でBURさんは流れて来た女性の腿を拾う。腿を切って誕生したのが、腿太郎。

 

すくすく育った腿太郎は風呂屋の三助になる。ミイラ化した母親の腿をお守りにして。

自分のほんとうの母親を知りたくて、いろいろあって鬼ケアイランドへ。おなじみの犬、猿、雉もみょうちきりんなキャラクターで登場する。

 

腕から生まれた腕太郎も出て来る。風呂屋の絵をグロテスクな抽象画で描く芸術家。
腿太郎とは母親の部位違いの兄弟になるのか。母親の名前は当然「もも」がついているのだが。

 

ともかく、全篇、地口、ダジャレ、替え歌、オヤジギャグ、死語、下ネタなど、早口でたたみかける言葉遊びの集合体。字面を追うよりも、ラジオドラマやamazon オーディブルなど音声で聞いた方が楽しさが倍増するかも。

 

ただなあ、出て来るギャグが若い人にはわかるかなと。ぼくはGさんだから、ばつちりわかるが。たとえば、頻繁に出て来る石立鉄男から柳沢慎吾に受け継がれたわかめラーメンのCMソングやキャッチコピー。たとえば、ループされる小林旭(作中では小バヤシ旭)の『自動車ショー歌』、『恋の山手線』、『ダイナマイトが百五十屯』から『イミダペプチド』のCMソング。


女性の腿から生まれた腿太郎ってクローン人間か。と、マジにつっこんでもなあ。

 

ジェームズ・ジョイスの『フィネガンズウェイク』を読んでくらくらするアイルランド人(イギリス人)の心境。そんなおこがましい。メタメタフィクションならぬメチャメチャフィクション。


『新喜劇思想体系』の山上たつひこで漫画化を希望するが、おっと漫画は断筆したんだっけ。なら、『ポプテピピック』の大川ぶくぶに漫画化を切望。

 

次回作は、ジャーン!『腿太郎侍』と勝手に予想。あるいは『腿鉄(腿太郎電鉄)』。


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