『悪魔に仕える牧師』って誰?

 

 

 

 

『悪魔に仕える牧師』リチャード・ドーキンス、読了。

 

タイトルは、「ダーウィンが『進化論』を発表したら、
『悪魔に仕える牧師』」といわれ、何されるかわからないから、
なかなか『種の起源』を出せなかったことにちなんでつけたそうだ。

まごまごしていたら、進化に関してほぼ同じアルフレッド・ウォーレスに
先を越されていたかもしれない。

 

作者の初エッセイ集。「入門に最適」みたいなウリ文句を版元はしているが、
この本よりは『利己的な遺伝子』を読んだほうが、いいと思う。
エッセイつったって軽くない。独特の毒もあるし。

 

読んだばっかなんで、まだまとまってないけど、
いちばん意外だったのは、誰もが論敵とみなす
同世代スティーブン・J・グールドとの意外な交流。
グールドが亡くなったこともあり、そのあたりを
コクってしまったのかもしれない。

 

互いに互いを著作で批判するのが、マニアにはたまらなくて、
てっきり口をきかない仲だと思ったのに、メールのやりとりをしていたとは。
最後のメールが泣かせるんだけど。
(こんなこと書いても、興味のある人以外にはつまらんだろうね)。

 

遺伝子がタテ軸(親→子→孫)と受け継がれるに対して、
ドーキンスが唱えている「ミーム」はヨコ軸といえばいいんだろうか。
文化ウィルスね。獲得形質、ネットワーク、流行、創発ナレッジマネジメント
モジュールとかそういうヤツ。

 

人間はミームによって人間たらしめてきたと(このあたりがビミョーなのだが)。

ミーム」は、わかるんだけど、「クオリア」は個ベースだよね。
その個と個の共通感覚、伝播する乗り物がミームなのかなと。

 

soneakira.hatenablog.com

 

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