再読、読了

 

辻 (新潮文庫)

辻 (新潮文庫)

  • 作者:古井 由吉
  • 発売日: 2014/05/28
  • メディア: 文庫
 

 

持続化給付金、申請する。
どうなることやら。
 
合間の合間に、『辻』古井由吉著、再読を読了。
しかし、「辻」だ、辻。人生の辻。現実の辻。
辻では道が交差して出会いや別れが生じる。
 
老い、病、衰え。臭い、闇、黴、埃。
いかんいかんとは思いつつ、作者の世界に入り込んでしまう。
性的行為もエロスよりもタナトスのほうを感じてしまい、
痛いのだが、現実はこうなんだと認識させられる。
 
いつもは虚勢やミエやインチキ教養でグルグル巻きに理論武装している自分が
どんどんそれらを剥かれて、丸裸にさせられていってしまう。
そんな自分に対峙したくなくて、視線をそらすが、
作者は執拗に目をこじ開けさせんばかりに、現実を見せつける。
因幡の白兎ならば、ガマの穂で癒されるんだけど。
 
最近、よく自分が10代、20代、30代の頃に知り合った人たちの夢を見る。
車座になっている。会いたい人もいるし、会いたくない人もいる。
夢は残酷なのか、本人の気持ちなんざお構いなしで、無分別に並べ立ててくる。
 
もう一つたまに見る夢は、場所は自分の住まいらしいのだが、
ほくはその家の子どもらしくて、家族が父親を探している、なぜか。
あれ、父親はオレじゃないのかと疑心暗鬼になって目が覚める。
深層心理で父親になることを拒否でもしているのだろうか。
なんかつげ義春の漫画っぽい
 
この短篇集の一篇から映画をつくる人が出てきたらなと思う。
90分程度のTVドラマでもいいけど。
 
マジほろ苦いっす、キリンラガービールみたいに。
ラガーの苦味(くみ)を好まれるオトメじゃなかったオトナチックなあなたには、おすすめ。シェフのおすすめサラダ。
 
突然、二択問題。
さて、どっちを選ぶ?
a.これも小説 b.これが小説。
ぼくはb。