率直な感想は思った以上に面白かった。
オペラの原作を読んでいるような感覚。
古典というと「古くさい」と思われがちだが、
なかなかどうして一種の恋愛ドラマのパターンを踏襲している。
オペラの原作を読んでいるような感覚。
古典というと「古くさい」と思われがちだが、
なかなかどうして一種の恋愛ドラマのパターンを踏襲している。
訳者のファンではあったが。
主人公の青年は子どもの時、お仕置きでいきなり鞭で打たれる。
苦痛もあったが、歓喜で身もだえした。
苦痛もあったが、歓喜で身もだえした。
毛皮フェチの青年は、毛皮をまとった美しい「貴婦人」に魂を奪われる。
うら若き未亡人と「奴隷契約」を結び、下僕となる。
貴婦人に蹴られたり、鞭でしばかれる。
傷みよりも喜びが電流のように流れる。
飴と鞭で青年は翻弄される。
飴は不要か。鞭と鞭でもOKかも。
飴は不要か。鞭と鞭でもOKかも。
で、そこにギリシャ人の美しい若者が現れる。
貴婦人は惚れてしまう。
三角関係にもならないこじれた関係。青年は嫉妬で身もだえする。
貴婦人は惚れてしまう。
三角関係にもならないこじれた関係。青年は嫉妬で身もだえする。
最後の場面で…。これ以上ネタバレできない。
これも、やはり恋愛ドラマのパターンで、様式美っちゃあ様式美。
引用。
「私の奴隷になりたいのでしょう?」
「愛に平等はありません」私はうやうやしい厳粛さをこめてそう答えた、
「支配するか征服されるか、二つに一つの選択を迫られれば、即座に美しい女の奴隷になる方が私には魅力的に思えます。といって、しみったれた泣き言で男をとりなそうとするのではなくて、平静に、さめた態度で、いや厳格ですらある態度で男を支配するすべを心得た女が、どこを探せば見つかるでしょう?」
このように、ところどころに名言が埋もれている。
あわせて読んで。
『ザッヘル=マゾッホ紹介』ジル・ドゥルーズ著 堀千晶訳
http://soneakira.hatenablog.com/entry/2020/01/16/165402
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