フーコーを知ったのは、大学時代。「人間科学」という講義の中の社会学でだった。
「リベルタン」「阿呆船」など、とにかく面白いなと。
早速、大学の図書館にあった『狂気の歴史』を借りて読んだ。
決してやさしい内容ではないが、岩波文庫のヘーゲルの著作の翻訳よりは
読みやすく、わかるところだけを飛ばし読みで読んだ。
「リベルタン」「阿呆船」など、とにかく面白いなと。
早速、大学の図書館にあった『狂気の歴史』を借りて読んだ。
決してやさしい内容ではないが、岩波文庫のヘーゲルの著作の翻訳よりは
読みやすく、わかるところだけを飛ばし読みで読んだ。
以来、虫食いながらフーコーの著作を読んではきた。
それが、この本。
入門書はもちろんだが、系統立ててフーコー本を再読したい人にもうってつけ。
気になったところ引用2か所。
監獄の役割
「監獄は確かに、犯罪者を作り変えることがほとんどできていないという点において「失敗」している。しかしそれにもかかわらず、監獄が依然として廃止されることもなく存続しているのは、「非行性」を産出し、それを処罰権力の一般的戦術のなかで利用可能なものとして配置したことが、監獄のこの上ない「成功」を表しているからに他ならない。違法行為とそれを犯す人々を、包囲したり、種別化したり、管理したり、利用したりすることを目指す権力にとって、「犯罪者のささやかな魂」としての「非行性」と、それに繋ぎ止められた者としての「非行者」は、極めて効果的な道具として機能しているのである」
フーコーの性解放運動への評価
「セクシュアリティの産出によって機能する権力に対して抵抗するためには、セクシュアリティそのものに対して闘いを挑むことが必要となるだろう。特定の性的欲望を抑圧から解放しようとするのではなく、自分自身のなかに組み込まれたセクシュアリティから自らを解放しようとすること。一つのセクシュアリティに縛りつけられること、一つの自己同一性のなかに閉じ込められることを、徹底して拒絶すること。要するに問題は、個人を一つの真理ないし一つの魂に繋ぎ止めつつ支配を強化するものとしての「従属化」の権力に抗うことなのだ」
LGBT問題のこと。『Let It Go~ありのままで~』ってこと。
ぼくがまとめた『性の歴史』には、この視点が弱い。欠落している。
『性の歴史 第4巻』は、いつ刊行されるのだろうか。
著者のサイトで梗概などを知ることができるが。
著者のサイトで梗概などを知ることができるが。
ミシェル・フーコー『性の歴史』第四巻『肉の告白』概要
単数形の「He」や「She」が「They」になろうとしているのもこの延長上にある。
増える単数形の「They」