忘れていた

 

心の進化を解明する ―バクテリアからバッハへ―

心の進化を解明する ―バクテリアからバッハへ―

 

 

夏用の新しいスニーカーがほしいと思っていたら
Reebok ONLINE SHOP からディスカウントクーポン&送料無料のメールが届いた。

注文してから何気なく購買履歴を見て気がついた。
去年買ったメッシュのシューズ、箱に入れてしまったままだった。

きゅうりがあるのにきゅうりを買うなど、
こんなことがだんだん多くなってしまいにはボケるのか。

 

『心の進化を解明する バクテリアからバッハへ』ダニエル・C・デネット著を読む。
バクテリアからバッハへ」
頭韻を踏んだ副題。

 

作者らしい大風呂敷の広げ方。いい意味で。気宇壮大。深くて鋭くて面白い。

この本のコンセプト。

 

ダーウィンチューリングに従って私たちの世界をさかさまにし、
続いて進化を知的デザインへと進化させ、
最後に私たちの心を裏返しにする」

 

分厚い本から心に残った3か所を引用。

 

「生命形態について」

 

「史上初めて信頼に足る自己複製が可能となった諸分子の合成体が、複雑な諸部分が何千も組み合わさり、それらが一緒になって働いている、「工学の粋を尽くした」驚異(エンジニアリングワールド)であった」

 

でも、それを創ったのはインテリジェントデザイナーでなければ 神でもない。

 

ミームとアプリ」

 

ミームとアプリは非常によく似ている―それは(それ以前の時代の自然選択によって)デザインされた、比較的単純な情報構造であり、役に立つものであれ、立たないものであれ、一つの才能、ちょっとしたノウハウを新たに与えてくれる何かである」

 

ミームは文化的遺伝子だが、アプリをシェアすることと流行などで伝播されるミームは、なるほど共通するものがある。若い子ならよりわかるかも。
発案者のドーキンスはどう思うだろう。聞いてみたい。

 

「文明を築いたのは信用」

 

「シ―ブライトが論ずるところでは、(人間の)協働は信用に依存しており、信用とは偉大かつ恐るべき計画を可能にする。ほとんど不可視の社会的な紐帯なのであって、このような信用は実のところ、自然選択が私たちの脳に固定配線した「自然的本能」ではない、という」

 

作者はシ―ブライトが「文明が蟻塚と類比できることを指摘している」という。

最初のカラー図版で「オーストラリアの蟻塚とガウディのサグラダ・ファミリア」を並べているが、瓜二つ。気がつかなかった。

 

「信用」か。意外な言葉が出てきた。
社会心理学者の故山岸俊男とつながるなあ。


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