伏々線

少女〈上〉 (犯罪心理捜査官セバスチャン) (創元推理文庫)

少女〈上〉 (犯罪心理捜査官セバスチャン) (創元推理文庫)


少女〈下〉 (犯罪心理捜査官セバスチャン) (創元推理文庫)

少女〈下〉 (犯罪心理捜査官セバスチャン) (創元推理文庫)


「今週がスギ花粉のピークです」と天気予報。
知ってる!目が痒い、くしゃみが出る。

『少女 犯罪心理捜査官セバスチャン』(上)(下)
M.ヨート&H.ローセンフェルト著を読む。
前作で女性に狙われたセバスチャン。
事の顛末はあっさりと。
で、残虐な「一家皆殺し」が起こる。
その現場を目撃した少女がヒロイン。
その裏にはさまざまな利権と勝手な私情がある。
犯人は。逃げた少女は。
女性には懲りたかと思ったセバスチャンは、
いつの間にやらドンファンぶりを発揮する。

少女を救出して自宅に母子をかくまう。
絵画療法ではないが、
少女の描く絵には真実があらわれる。
犯人と思われる人物。
誰もがそう思う。しかし、それが裏切られる。
伏線、伏々線は、読み手にとって
福線、福々線。
そう来たか。そうでなきゃ。
社会派ミステリー風味を堪能。
話の拡げ方がブラボー!!

少女に自分の娘をだぶらせるセバスチャン。
心理学者とて割切ることは難しい。

「国家刑事警察殺人捜査特別班」の刑事に
ヤバいヤツがいる。正真正銘の危ないデカだ。
象徴的なエピソードがラストに。
これが次作へのプロローグになるのだろうか。

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