ぼちぼち いこか

ぼくが死んだ日 (創元推理文庫)

ぼくが死んだ日 (創元推理文庫)


冬が来る前にしなければならないことが
できないうちに冬が来てしまった。しまった!

『ぼくが死んだ日』キャンディス・フレミング著を読む。
ペットセメタリーならぬ裏寂れたキッズセメタリ―(子ども墓地)の話。
無事往生できなかった可哀そうな10人の子どもたちが
リレー形式というのか
いかにして死を迎えたかの自分語り。
設定もいいし、それぞれの話もよくできている。
聞き分けのいい子なんて一人もいやしない。
生きちゃいないのに生き生きしている。
反対は、死んじゃないのに死に死にしている。
ろくでもない子どもたち。さらに輪をかけてろくでもない大人たち。
名作『猿の手』や『黄色い壁紙』のオマージュとか、
ゴーストストーリーの先達の話やゴシック的雰囲気を
うまく咀嚼している。
こいうのが書けたらなとも、こっそり思う。

死んだ猫が夜中足元に潜りこんできたと妻が言う。
寒くなるとはじまる猫の習慣。
ひっかき傷が足に…。

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