本業大工 副業銀行強盗

熊と踊れ(上)(ハヤカワ・ミステリ文庫)

熊と踊れ(上)(ハヤカワ・ミステリ文庫)

熊と踊れ(下)(ハヤカワ・ミステリ文庫)

熊と踊れ(下)(ハヤカワ・ミステリ文庫)


『熊と踊れ』アンデシュ・ルースルンド著 
ステファン・トゥンベリ著 を読む。
若い3兄弟と幼なじみが
実に大胆な手口で次々と銀行を襲撃する。
計画の線を引くのが長男坊でいかにも長男的性格。

父親のDVで母親は家を出た。
巨人の星』の星一徹みたいな父親
父親少数民族の出自と誇りと暴力を息子に叩きこむ。
ゴッドファーザー』でいうところのファミリーだね。

強盗で大金をつかんだヤング強盗団内に
次第に不協和音が生じていく。
で、ボロも見えてくる。
やられっぱなしのストックホルム市警だが、
包囲網がじわじわ迫ってくる。

長男の才覚は何をやっても
うまくいったはずなのだが。
懐かしい用語だと
エディプス・コンプレックス
男にとって父親は良くも悪くも社会規範、
お手本、教師あるいは反面教師だものね。

実際に起きた事件とか。
ノンフィクションでもいいが
フィクションにした。
ノンフィクションのような小説と
小説のようなノンフィクションだと、
後者の方がなぜか邪道扱いされる。
えっということがあるのだが、
キモなので言わない。

関係ないが座間の殺人事件報道を見ると
ホラー作家は頭を抱えるだろう、
現実が突拍子も無くてと。

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