うれしさも半分

長いお別れ

長いお別れ


新装開店の店に人が集まる。
オープニングセールの
目玉商品に群がるジジ・ババ。
最初は混んでいたその店も鮮度が薄れると、
昔からある地域ナンバーワン店に客が回帰する。
政党も同じじゃ困るんだけど。
ほらオープニングしたばっかだと
スタッフがレジや接客に不慣れだったりする。
すると、お客さまはカチンときてクレームの嵐。
都議選、うれしさも半分ほどか。
ぼくが投票した人は落ちたもの。

久しぶりに週末仕事がないので、
『長いお別れ』中島京子著を読む。
元校長だった父親(夫)が認知症になる。
それをめぐる妻や子どもたち、その家族の話。
作者の介護体験に基づいているそうだ。
大変だが暗くはない。
老母は達観しているが、子ども、特に娘たちは
世間体を気にしながら介護に取り組む。
よくあることだが、どちらが献身的だったかなど。
でも娘は役に立つ。
まったく役に立たないのは、息子、男だ。
何もできないくせにもっと世間体を気にしたりする。
親は嫁よりも娘を頼りたがるようだが、
ボケてしまえなみな同じ。

元校長のキャラが魅力的。
良質のホームドラマを見ているようで、
一気に読了する。
ラストにほろっとくる。このお…。
『長いお別れ』とは、認知症のことを英語でそう言うらしい。
ボケたら長生きする。

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