- 作者: レ・ファニュ,平井呈一
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 1970/04
- メディア: 文庫
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12000文字を2000文字にする作業も、
なんとなく形がついてきた。
『吸血鬼カーミラ』レ・ファニュ著 平井呈一訳を読む。
他の短編もおもろかったが、
やはり表題作がダントツ。
「でございます」調が、中学生のとき、
文学にマセていた同級生から借りて読んだ『ファニー・ヒル』を
思わせる文体。
真似したくなる。実際にした。
訳者の作品ごとに文体を変えるテクは、見事。
要するに、ゆりもの。美貌の女性吸血鬼とヒロインの話。
妖しくて妄想をかきたてられる。
解説によると、1871年―1872年に書かれたそうだ。
日本だと明治3-4年か。
訳者の解説でレ・ファニュのほとんど隠遁生活で
怪奇小説に捧げた生涯にも
興味を覚えた。
執筆は真夜中、作品のモチーフは夢からという。
『こんな怪奇小説ばかり書いていた。』
そうか、ロジェ・バディムの映画『血とバラ』の原作だったのか。
映画は、はるか昔、東京12チャンネルの深夜か午後のカットだらけで
しかも吹き替え版で見たと記憶しているが、さすがに詳細までは。
アニメ『ユリ熊嵐』の製作チームでアニメ化してもいいなと
勝手に思う。