家族の肖像

緑衣の女

緑衣の女

『緑衣の女』アーナルデュル・インドリダソン著を読んだ。
ネタバレになるかもしれないが、
前作『湿地』ではレイプ、本作ではDV(家庭内暴力)がキーワード。
DVの加害者は大抵は幼いときは、被害者、
大人になるとそれが転じて加害者になってしまうという、悲しい連鎖。

捜査官エーレンデュルの家族事情やトラウマなども織り込まれ、
いっそう物語をビターなものにしている。
社会派ミステリーつーか、天童荒太の小説みたいで。
家族のカタチは、それぞれ。
うまくいっているようで、実はそれは表面上だけだったりして。
『緑衣の女』は、誰か。
途中からわかったよ、ワトソン君。
え、最初からわかっていたって。

アイスランドはイギリス軍駐留の後、
アメリカ軍が駐留した。このあたりは知らなかった。
アメリカ軍のキャンプで仕事をするようになって
豊富な物資で一瞬豊かになったように思えたが…。
パクス・アメリカーナという庇護。
米軍兵との出会いが、映画『ヤンクス』にも通じる。

参考までに。


アイスランドの軍事

第二次世界大戦においては、中立を宣言し、戦火に巻き込まれないことを方針とし、武装勢力としては国家警察の拡充を図った。1940年までに国家警察は60名に軍事訓練を施している。
しかし、1940年5月にイギリス軍がアイスランド侵攻を行い、全土が占領された。これは北大西洋の通商路保護のため、ドイツ軍の先手を打って、
要衝の地であるアイスランドを確保するものであった。
1941年からはイギリス軍に代わりアメリカ軍が駐留するようになった。
戦争後、連合国軍は撤退している」

 

そしてアメリカ軍も撤退したそうだ。

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