『COM』を読んだことがあるかい

COM傑作選 上 1967~1969 (ちくま文庫 ち 7-4)

COM傑作選 上 1967~1969 (ちくま文庫 ち 7-4)


COM傑作選 下 1970~1971 (ちくま文庫 ち 7-5)

COM傑作選 下 1970~1971 (ちくま文庫 ち 7-5)

台風が秋を連れてきた。
夜、肌寒くなって短パンから
パジャマに着替える。

『COM傑作選』(上)(中)中条省平編を読む。
熱心に立ち読みしていたのは、『ガロ』の方だった。
確か、同級生の友だちのお兄さんが
『COM』のマンガコンテスト「グラコン」に
入選したんだよな。

マンガもアングラからオーヴァーグラウンドになる時代で熱かったが、
マンガの正当性や必然性を理論武装するマンガ評論は、特に熱かった。
厨房だったぼくには、無関係だったが。

高名な漫画家のデビュー当時の作品は、
やはり当時の世情などを反映している。
青柳裕介とか。
友人が好きだった真崎守。
ぼくはダメだった。
『フーテン』永島慎二に出て来る「ペットのあきら」。
これって、もろ『柔道一直線』の一条直也じゃん。

突然現れ、忽然と消えた岡田史子の漫画は
改めて読んでもインパクトがある。
『ツルの恩返し』ではないが、
自分の身を削って描くような漫画。
よく言われるようにギャグ漫画家が、時代にシンクロ、
あるいは牽引するおもろいギャグを長期に渡って
量産できないのと同様に。

通して読むと、マンガの幅の広さ、表現の自由さを知る。
ぼくは、どうもコマがイラストレーションでも
成立するような作品が好みだ。

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