- 作者: 木下古栗
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2014/03/27
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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昨夜、土嚢を玄関先に積んだが、徒労に終わった。
台風一過とはいえ、この暑さ、熱気。
『金を払うから素手で殴らせてくれないか?』木下古栗著を読む。
3つの珍味の短編集。
最初のがホヤ、次のがクサヤ、最後がフナ寿司。
これまでの過剰な無意味さ、不条理さが薄まったかと思ったら、
ところがどっこい、読んでしまうと、古栗ワールド全開だった。
山上たつひこの漫画『半田溶助』ばりのエロ、グロ、ナンセンス。
自称声優で性同一障害者によるものと思われる昏睡強盗が、話題になった。
最初、コンビニエンスストアの防犯カメラの映像が、ぼくにはインパクトがあった。
なんだか、犯罪を起こす前に、るんるん気分でいるハイテンションな被疑者。
撮られていることを意識してはいないと思うんだけど、
自意識過剰感が、映像にあふれていた。
その感じがきわめて似ている。
事実と小説はどっちが奇なり、か。