2冊の統計学入門書

マンガ 統計学入門―学びたい人のための最短コース (ブルーバックス)

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この世で一番おもしろい統計学――誰も「データ」でダマされなくなるかもしれない16講+α

この世で一番おもしろい統計学――誰も「データ」でダマされなくなるかもしれない16講+α

昨日午前中、打ち合わせで四谷方面へ。
早めに着いたので、書店で時間をつぶそうと思ったら、
なくなっていた。半年前にはあったのに。
日向は暑いが、日蔭は快適。
外濠のあるせいか風が心地よい。
広大な空き地が目につくが、どうやら再開発計画が
進んでいるらしい。

趣味と実益を兼ねて統計学関連の入門書を読んでいる。
はは、いつまでたっても先っぽだけ状態だけどね。
『マンガ統計学入門』アイリーン・マグネロ著を読む。
正しくは『マンガ統計学史入門』だと思うが、
数字が苦手な文系タイプなら、
ここから入るのがいいだろう。
あとは、『この世で一番おもしろい統計学』アラン・ダブニー著も。
グレディ・クラインのイラストレーションと山形浩生の翻訳がいい。

さて、『マンガ統計学入門』。
統計学史の大まかな流れと必須の基礎用語が頭に入る。
 
平均値より標準偏差(バラツキ)。

「バラツキはそれぞれの違いをはかるもの、平均は模範となる
ひとつの例にまとめてしまうもの」

「人々が多様であるということが、現在の数理統計学で中核となっている
統計的バラツキそのものなのです」

フローレンス・ナイチンゲールは学んだ統計学に基づき、
クリミア戦争で死亡統計をまとめるなど、
「陸軍病院の衛生改善」などに役立てた。
病院間で異なるデータの統一化などもしたそうな。
看護治療の見える化だよね。

フランシス・ゴルトンと言うと優生学
ナチズムの温床となった優生学の祖として見なしていたが、
統計学の発展にも貢献していたそうな。
認識を新たにした。
ほんの一例。

平均値は、元データにすごく大きかったり、
小さかったりするものがあると、
その影響を受けやすい。
例えば平均年収も少数の高額所得者の影響を受けて
平均年収も思った以上に高くなる、確か。

そこで中央値の出番となる。

「中央値とは、データが上半分と下半分、ちょうど半々になるように
分ける点」
のこと。

「中央値は1816年にガウスははじめて使いましたが、これを統計学
導入したのはゴルトンでした」


また


「相関関係の測定方法を最初に開発」。

「2つのことがセットで起こるからといって、一方が他方の原因だとは
限らない」

 

 

「宇宙はいわゆる因果律で動いているのではなく、
さまざまな現象はむしろバラツキによって説明すべき部分が
多いと考えるようになったのです」

因果関係から相関関係へ。
美味しんぼ」の鼻血問題も、
因果関係じゃなくて相関関係的な見方ができないのかと思う。

 

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