- 作者: 大野更紗
- 出版社/メーカー: ポプラ社
- 発売日: 2013/03/13
- メディア: 単行本
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『さらさらさん』大野更紗著を読む。
装幀買いした人は、想定外のまじめさ、難しさ。
作者の剛速球な主張を受け止めるのは、大変だったろう。
対談あり、エッセイあり。
「難病」者の視点から、世の中を見つめる。
矛盾を炙り出す。
ベビーカーマークに対して中高年世代のご婦人方が、
クレームをつけているらしが、
ベビーカーを車いすに置き換えてみたら、
クレームをつけられるだろうか。
母親一人でベビーカーをたたんで赤ちゃんを抱えて乗るのは
大変だ。実際、大変だったし。
まれに数台並べているのは、通行妨害だけどね。
ぼくが最も興味を覚えた猪飼周平との対談。
ページの都合なのか、脚注サイズのちっさなポイント。
やむなく100均で買った老眼鏡で読む。
早速、猪飼の著作『病院の世紀の理論』を
最寄りの図書館から借りる。
理由はないが、作者を含む若手論客を
こりゃまた理由はないが『ちびまる子ちゃん』の
キャラクターで紹介する。
さくら ももこ(まる子) - 大野更紗
さくら ヒロシ(まる子の父親) -中沢新一(?)
さくら すみれ(れんこん / まる子の母親) - 上野千鶴子(?)
さくら 友蔵(まる子の祖父) - 吉本隆明or宮本常一
浜崎 のりたか(はまじ) - 開沼博
花輪 和彦 - 古市憲寿
丸尾 末男 - 宇野常寛
藤木 茂 - 荻上チキ
永沢 君男 -赤木智弘
担任の先生-中島岳志
元ネタは、雑誌『GS』でやっていたニューアカ論客を
赤塚不二夫キャラにたとえたもの。
蓮実重彦のイヤミが傑作だったゆえ。
「永山則夫 100時間の告白~封印された精神鑑定の真実~」を
ネット視聴。永山を鑑定したテープが残っていたとは。
ネグレクト、PTSDなど、負の、不幸の連鎖は断ち切れないのか。罪と罰、そして人が人を裁くとは。
「生まれてこないほうがよかったずら」『銭ゲバ』ジョージ秋山を地でいくような。
それ以上の事実の重み。永山則夫の肉声から知る。