- 作者: 荒川洋治
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2013/07/24
- メディア: 単行本
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飲んで読んで聴いての正月。
読み倒してはいるが。
リハビリを兼ねて一発目の読書メモ。
『文学のことば』荒川洋治著を読む。
いきなり、このような一文が。
「ことばで表現されたものは、現実そのものではない。似ているが、異なるものだ。いま見たもの、触れたことはこういうものであってほしい。そんな夢と期待が、ことばとなって現れるのだ。小説も評論も詩も、文学のことばであることに変わりはない。区別しないで見ていく」
詩人ゆえ、経歴には「現代詩作家」と表記されているが。
よく刈り込まれた端正な文章は、平易だが、
作品の肝を実に的確にとらえている。
ふだんネットで読んでいる文章とは、明らかに違う。
「ことばで表現されたものは、現実そのものではない」
オンラインだと、なぜかそう思えなくなりがち。
木山捷平から堀江敏幸まで作者の目に適った作品が
取り上げられ、綴られていく。名人芸の口調、名工の技。
読みたくなる本が次々と出て来る。
Taturo Yamashita―Add Some Music To Your Day
達郎ファンへお年玉。達郎が19歳のときに、こしらえた自主制作盤。
ビーチボーイズのカバーがメイン。
まさか、YouTubeにあったとは。
なんなんだ、この完成度は。
予備知識なしで耳にすると、
いまの向こうのかっこいいガレージ・ロック・バンドだよな。
このレコードが伊藤銀次経由で福生の大瀧詠一の元に届き、
日本のポップミュージックの新しい夜明けとなった。
いや、マジで。