カナヘビ

今日、図書館からの帰り、カナヘビを見た。
地味なカラーリング、ボディはミニサイズだが、
そのフォルムは、紛れもなく恐竜の子孫。
ちょろちょろ動いて姿をくらました。
田舎では、カナチョロといっていた。


そう言えば、東京に出て来て
最初に住んでいた練馬のアパートには、
夜中、通路の窓ガラスにヤモリがはりついていた。
スパイダーマンのようにはりついて、
こちらを見ていた。
まだ汲み取り式の便所で、
友人と出来合いのジンライムを呑んで
悪酔いして吐きに行ったら、目があった。
窓越しには、明かりがこうこうと
ついている路地奥の邸宅が見える。
今か昔は知らないが高名なジャズミュージシャン宅だったとか。
熱帯夜という言葉が定着する前のこと。


バリ島・シンガラジャのロスメン、安宿に泊まった晩、
トカゲが鳴いていた。
星は出ているが、それ以外は何もなく
漆黒の闇にギャーと不気味に啼く声が響く。
「鵺(ヌエ)の鳴く夜は恐ろしい」
映画版『獄門島』の惹句。
ロスメンに電気は通じていなかった。
夜から明け方にかけて気温は、甚だしく下がった。
昼間の暑さが嘘のように。


トカゲに火をつけると、
火トカゲ、人影になる。
おお子どもが大好きだった『ポケモン』のキャラじゃないか。


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