ブライト・ヤング・ピープル

さよなら快傑黒頭巾 (新潮文庫)

さよなら快傑黒頭巾 (新潮文庫)


庄司薫祭り。『さよなら怪傑黒頭巾』庄司薫著を読む。
『赤頭巾ちゃん気をつけて』じゃ、ふわふわ頼りなかった薫くんが、
意外にも颯爽としている。
まぶしいくらいの青春小説なんだけど、
そっちよか薫くんの兄貴や友人たち世代の祭りの後状態が興味深かった。
大学紛争の端緒となったのは、東大医学部なんだけど、
かつては闘士だったと思われる兄の友人が、結婚式をあげる。
革命を唱えていたが、いまは、一流ホテルでの華燭の典。
プチブルもいいとこ。この転向に、天誅をくださんばかりに
まだ転んでいない連中が押しかけてこないかと。
ハレの日、結婚式。
調子こいてごちそうをたいらげ、ウイスキーの水割りに手を出す。
そこで彼が出会う2人の女の子。
これがまたチャーミング。
昔なら秋吉久美子、いまなら吉高由里子あたりか。
当時の赤坂山王、銀座へ3人で繰り出す。
東急ホテルは、建て替え中と書かれている。
ビートルズなどが投宿したヒルトン、でのちのキャピタル東急だよね。
東京の街の描写も、考現学的ひかれる。
日本版ブライト・ヤング・ピープル。
どうしていま、はまっているのか、自分でもよくわからない。
たぶん内田樹センセイと薫くん(小説のキャラのほう)は、
日比谷高校の同級生じゃないかと思ってネット検索したら、
内田センセイのブログの該当箇所に遭遇した。


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