暗い流れ

仕事の打診があったが、形となるのか。
なったらうれしいし、ならなかったら次回ということで。
本の企画も2案ばかし編集者にメールで相談する。
こちらも、なったらうれしいし、ならなかったら次回ということで。


猫猫先生和田芳恵『暗い流れ』と私小説
誉めていたので、読んでみる。
ビルドゥングスロマンともいえるが、やっぱり、イタセクスアリスだよな。
頭の中がエッチでいっぱいだった思春期。
予備校でノースリーブの女の子の腋の下を見ただけでキュンとなったぼく。
童貞喪失と初恋の女性と結ばれるシーンが、突然パートカラーになる。
舞台が同じ北海道で異性と文学への目覚めというと伊藤整の『若い詩人の肖像』もよかった。
貧しい家庭であっても、地元の素封家や親類の援助を受けたり、
なんか今よりもセーフティネットがあったような気がする。
家族・地域社会の基盤がそれだけしっかりしていたということか。


私小説、自伝、エッセイ、自分史、ノンフィクション…。
自分のことを語って、なぜ共鳴するのか。その答の一つ。
平川克美連載「俺に似た人について知っていること」
優れた私小説だ。たぶん、これなんかネットじゃなくて文芸誌に連載されていたら、介護私小説とか銘打たれるのかもしれない。


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