過負荷都市

過負荷都市 (ハヤカワ文庫JA)

過負荷都市 (ハヤカワ文庫JA)

昨日は妻子が日帰りで郡山へバス帰省。
母もにぎやかなのは元気が出るようだ。
妻からブルーシートだらけの繁華街や住宅地の様子を聞く。
母の病気は仕方がないが、無気力なのはどうやら専業主婦50年という
耐用年数が切れてしまったことも一因らしい。
自らその座を放棄したようだ。わかりやすく書くなら引退だ。
主婦にだって引退はあるだろう。個人差はあるが。
残ってぼくは時給仕事。


『ぼくらが夢見た未来都市』五十嵐太郎磯達雄著で紹介していた
『過負荷都市』神林長平著を読む。
新潟市にある成長し続ける高層マンションに住む“殺人鬼”死亡の高校生が
主人公。
ハードなSFを期待したら、途中からサイバーセックスフレンドの女子高生と
父親の自動車整備会社の男たち3人が「パワードアーマー」に身を包んだ
三銃士ならぬ3「創壊士」となってバトルするという活劇ものだった。
と、ぼくには読めた。
「クォードラム」という「都市の中枢機能体」により
都市も建物も住民も管理されているが、
どうやらそれが壊れていっているらしい…。
成長し続ける高層マンションは低層階は居住スペースで
高層階には墓地などがある。
どうも原発事故をイメージしてしまう。
だって『過負荷都市』なんていまの東京にぴったりのキャッチコピーじゃね。
コミック化するなら、誰だろう。高橋留美子士郎正宗か。
過負荷にはカフカ的な意味も込められているんだろうね。


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