ママの「対象化」

ザ・ママの研究 (よりみちパン!セ56)

ザ・ママの研究 (よりみちパン!セ56)

うすら温かい朝、帰って来てから校正をFAXで戻す。
メールに慣れてしまうと、そののろさにちょっとイラつく。
請求お願いメールを出したり、資料を調べたり。


『ザ・ママの研究』信田さよ子著を読む。
ティーンエイジャーの女子向けなんだけど、
中高年のぼくが読んでも引き込まれてしまう。
ううむ、相変わらず鋭い。
母親は子どもを産む。子どもを産むから母親になれる。
それは大したものだとぼくは思う。男のぼくにはできないことだから。
かつて娘が赤ちゃんのとき、母乳しか飲まなかった。
んで「おっぱい帝国主義」と名づけて平伏していた。
その名残だろうか、へその緒はすぐに切れたが、
世の母親帝国主義者は、束縛という緒を一方的にずっと持ち続けている。
特に娘に対して。
この本ではママを8つのタイプに分け、特徴を述べているが、
いまどきのママのオンパレードで、よくできている。


まずはあなたのママがどのタイプか。
そこから母親を研究しようと。
作者は「ママの「対象化」」といっている。
で、「不思議リスト」と作成しようと。
母親からいわれた矛盾点、理不尽に思う点などをこっそり書き留めておく。
この書くという行為が大事で、書くことで
感情的な昂ぶった気持ちではなく、冷静に観察することができる。
なんだかお客のタイプ別攻略法って感じだけど、
たぶんそれでいいと。
向こうは「お腹を痛めて産んだ子なんだから」と、
いつでもお構いなしに土足でズカズカ踏み込んでくる。
そういう時にも、きちんと対処ができるようになる。
「あなたのためだから」という押し売りからも、
ママの影からも上手に逃げられるようになるだろう。


しょせん父親は蚊帳の外のようだし。


以前書いた『愛情という名の支配』信田さよ子著
レビューもついでにご一読を。


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