生きていることは労働だ

ベーシック・インカム入門 (光文社新書)

ベーシック・インカム入門 (光文社新書)

引き続き、企画、ネタ出し。
一つはまとまって、あと一案まとまったら、
担当者にメールして反応をうかがってみよう。


ベーシック・インカム入門』山森亮著を読む。
ベーシック・インカム入門」とは「無条件給付」のこと。
誰もが−貧富の差に関係なく−毎月給付を受ける制度。
ほぼ同じことをミル、ラッセル、ケインズ
ガルブレイスからネグリまで、主義・主張を越えて
これまで考えられてきたそうだ。


ショックだったのは、ぼくがざっくりと表にまとめた
日本と世界各国との「(生活保護費など)公的扶助の比較」。
日本(正しくは日本政府か)、ドケチ。
あのアメリカよりも割合が低いし、しかも指数でみればマイナス。
フィンランドなど北欧の割合が低いのは、高税金、高福祉だから。
いやはや。


作者は最終章で日本でのベーシック・インカムの具現化を試案している。
手短に引用。

生活保護児童扶養手当などの制度をより利用しやすい
制度に変えていく」

「年金の税方式化の推進」

「児童手当の所得制限を撤廃し、給付対象を20歳未満の
全人口に拡大する」

「所得控除の給付型税額控除化」

「年金が税財源化され、児童手当が普遍化・増額され、給付型税額控除が
導入されれば、多くの人がいわば部分的なベーシック・インカム
手にすることになる」

ネグリ曰く「生きていることは労働だ」。すばらしい。


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