バタークリームケーキ

まんがと生きて

まんがと生きて

午前中、速達で資料が届く。
その紙袋のにおいに、ネコが異常反応。
なんだろとしばし考えたら、浅草のデザイン事務所の主は
マンションネコを数匹飼っている。たぶん、そのニオイだろう。
ネコといえば、昨日、
坂の途中のパンジー屋敷(年中パンジーが咲いているので勝手に命名)で、
アメショーとキジトラがチョー接近でガンの飛ばしあいをしていた。


『まんがと生きて』わたなべまさこ、読了。
いまだ現役のすごい漫画家。ぼくの母親とタメなのに。
子どもの時からなんとなく作品を目にしている。
ハイカラというのかバタくさいというのか。
その半生記なんだけど、朝の連ドラにしていいくらい
ネタの宝庫。作者自身、バイタリティがある。
幼いときから、お転婆で、絵が好きだった。それは、想像できる。
すごいのは、大人になって手塚治虫のマンガに感化されたこと。
手塚とわたなべまさこと1歳しか違わない。
手塚マンガが近代マンガのOSたる所以。
業績は認めるが、マンガの魅力とは別物。


少年マンガの黎明期、少女マンガとて
横山光輝赤塚不二夫以下男の漫画家が描いていた。
ゆえに、作者はそのファッションセンスのなさなどが、
赦せなかったようだ。女性がわかっちゃないとかもあったかもしれないが。
ビンボーくさい四畳半フォークに代わって
ニューミュージックと標榜された荒井由実が登場したようなものか。


赤ん坊を背負って出版社に売り込みに行くのは、
元祖アグネス・チャンかも。ともかく、ガッツがあって、仕事が速い。
しかし、流行すたりはマンガとて同じ。
やがて原稿依頼も減少したとき、
レディースコミックを新しい活躍の場とする。
そっか。ぼくが新人コピーライターで新宿の会社に勤務していて、
昼休みにたまり場の喫茶店があって、そこの女性週刊誌に
わたなべまさこのマンガが連載されていた。


金瓶梅』などの絵は、独特の画風を洗練させてさらに魅力的だ。
で、タイトルをバタークリームケーキにした。
30代から上の世代には、懐かしい味。
ヤホーで調べたんですが(byナイツ)、
バタークリームケーキで胸焼けしたことのある人は、
バターじゃなくてマーガリンじゃないかと。
わたなべまさこのマンガは、バタークリームケーキの味。


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