DNA (上)―二重らせんの発見からヒトゲノム計画まで (ブルーバックス)
- 作者: ジェームス・D.ワトソン,アンドリュー・ベリー,青木薫
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2005/03/17
- メディア: 新書
- 購入: 5人 クリック: 33回
- この商品を含むブログ (47件) を見る
てなことで、昨日、今日、明日、明後日と原稿修正。
正月気分は一気に吹き飛んだ。
『DNA』ジェームス・D・ワトソン著の手短な読書メモ。
DNAの発見者、遺伝学会の藤子不二夫ことワトソン&クリックの相棒。
「二重らせん発見五十周年記念プロジェクトの一環」として生まれたもので、
「DNAやバイオテクノロジー」をテーマに、その功罪を取り上げている。
カラー図版が大サービスで何葉も挿入され、理解を促進させる。
作者はともかく実直な人柄だったようで文章の端々にそれが出ている。
引用二箇所。
「(ヒトの遺伝子が少ないことに言及して)私は、知的だからこそ
遺伝子は少なくてすむのだと考えたい。知的であるおかげで−一部略−
わずかな数の遺伝子(三万五千を「わずか」と言える
なら)で複雑な機能を実現できるのではないだろうか」
「ヒトの染色体とチンパンジーの染色体は良く似ているが、
チンパンジーの染色体は二十四対なのに対し、
ヒトの染色体は二十三対である。ヒトの二番染色体は、
チンパンジーのふたつの染色体が融合してできたことがわかっている。
−一部略−しかしこれらの違いが重要かどうかは難しい問題だ」
「これらの違いが重要かどうかは難しい問題だ」そうなんだ。
研究や学問ってこういうもんだと思う、本来。
無駄、役に立たない、雲をつかむような、あるいは変人、変わり者。
そんな層から、結果として、ヒトは発展してきた。
発展といっていいのかどうかわからない事件が起こっているけれど。