サンキュッ

国道246沿いのイチョウの木が鮮やかに黄葉している。
気がつかなかった。
散りかける瞬間は、その黄色い葉のふくらみが、
いっそうふくらんでいるように思える。


原稿書きの合間に『まなざしの地獄』見田宗介著を読む。
永山則夫といってもヤングにはわからないかも。
「連続射殺魔」といわれた男に関する短い論考。
短いけど賛も否もいろいろなことを考えさせてくれる。
「1973年『展望』に発表された」そうだが、今年、単行本化された。
東北の貧困家庭に生まれ、中学卒業後、「金の卵」として上京。
職を点々として、ある日、ライフルを手に入れる。
ブログもネットもケータイもなく、
孤独な若者は、言葉を発する代替行為で、ライフルの引き金をひく。
正月前に、首を切られた非正規雇用社員と重なる。
しかし、同情で安易に重ねてはならないだろう。
「同情するなら金をくれ」だ。マスコミは、カンパでもすりゃいいのに。
そうだ。永山の『無知の涙』を読んで、すごいショックを受けた。
オレでなくてよかった。でも、いつそうなるとも限らない。
まなざしが看守と服役囚ぐらいの刑務所は、
地獄だったのか、極楽だったのか。


カナダ在住のイラストレーターの友人から
洒落たクリスマスカードが届く。ここで謝辞を。
ありがとうございます。
もう半月でこの1年が終わってしまう。



http://www.shuwasystem.co.jp/products/7980html/2130.html


人気blogランキングへ