- 作者: チェーホフ,神西清
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2008/05/16
- メディア: 文庫
- クリック: 14回
- この商品を含むブログ (24件) を見る
師ではないが、走っている、走らされている12月。
なのに、寂しい懐具合。
太田出版のように、払いをよくしてくれればいいのに。
今日はめでたい日なんで、ピンクの豚の貯金箱をガチャンと割って−持ってないけど、気分的に−
お目当ての近所のレスランのランチに行ったら定休日。
気になっていたもう一軒のレストランへ行く。
フランス小料理屋「ラ ボワット アン ボワ」。
こだわりの素材とかで、なかなかおいしゅうございました。
駒沢公園へお出での際は、公園とは反対方向だけど、駅からも近いし、ぜひ。
『小説の誕生』保坂和志著を読了。後日、感想メモでも。
『カシタンカ・ねむい』チェーホフ著を読む。
訳者の神西清のチェーホフ論から読んだ。
娘さんが書かれた『父と翻訳』も、ええ話。
で、この本、短編アンソロジーだが、『かき』にシビレた。当たった。
職を失して物乞いを決意するが躊躇する父と
かき(牡蠣)を食べたことがない息子の話。
志賀直哉の『小僧の神様』は、鮨が食いたい男子のみの話だが、
こっちは、父親がからんで切実。
チェーホフは医学を学んだが、その理系の冷徹な観察眼というのか、
視線がとらえるものが、じわじわくる。
貧乏や貧困もあるけど、もっと奥底にある普遍的なものが、
がんじがらめにしてしまう。