- 作者: 辰巳渚
- 出版社/メーカー: 理論社
- 発売日: 2008/01/31
- メディア: 単行本
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外はいい天気。
返却資料を着払いでコンビエンスストアまで出しに行く。
外ネコも家ネコも丸まってお午睡。
女性コピーライター、ライターの打診があり、
先輩のコピーライターを紹介する。
一度会っているのだが、忘れているようだった。
午後にお礼のTELあり。
いえいえ、ぼくの方こそ、いろいろご紹介いただいているのだから。
『家を出る日のために』辰巳渚著を読む。
「自由はあるけれども、決まりごとがない」
「情報はあるけれども、生きた智恵がない」
「物はあるけれども、暮らし方がない」
いつものように手厳しいが、納得できてしまう。
戦後、欧米にキャッチアップしようと、経済的な豊かさをめざし、
一時は、追い越してたかのように見えた。
しかし、それと引き換えに「戦後三代」で伝統や文化という「土台」を失くしたと。
暮らし方もか。例として作者は着物をあげている。
「自分よりも経験のある人に教えられ、自分でも経験したり
お手本を真似たりしていくうちに、しっかりと着こなしや着物のルールを
自分のものにしていく。つまり、着物を着る「土台」ができる。
そして、この「土台」があるかないかで、着物を「自由に」着こなせるか
どうかが、大きく違ってくるのだ」
なんだか幸田文の随筆のようでもあるが。
「土台」があってこそ、はじめて自由にできる。型があってこその型破り。
とはいえ、昔に帰れとはいっていない。だって、無理だもの。
「ほんとうの暮らし」は、オリジナル、試行錯誤の末につかみ取るもの。
で、「一人前」だそうだ。はは、いい年こいて、まだ半人前だぜ。