不思議タイスキ

暗夜/戦争の悲しみ (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 1-6)

暗夜/戦争の悲しみ (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 1-6)

マラソンにたとえるなら30kmあたり。と、思いたい。
外反母趾がつらくて棄権したいが(嘘)、諸事情でできない。


『暗夜』残雪著を読んでいる。
カフカ的世界を中国に移植してみたいな。
コメントしにくい。
文学のOSが異なるとか、そんなもん。
大抵理路整然というかロジックで完結してないとさ、
気持ち悪いつーか、腑に落ちないじゃん、現代人は、さ。
近代的・現代的なものを作者はいったん削ぎ落とす。
解体してから、あえて原価の安い臓物にマル秘の創作スパイスを利かせて
煮込んだ、いままで食ったことのない文字の一品を出してくれる。


訳者による年譜を見ると作者が14歳の時、
文化大革命で両親は囚われの身になっている(後年、名誉回復したそうだが)。
カフカの小説のような世界をリアル体験している。
体制や現代的なものに対してものすごい嫌悪感や不信感を
抱いたのではないだろうか。
ってことを抜きにしても、不思議だけどおいしい。クセになりそ。
不思議タイスキ。でもタイじゃないけど。


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