宿題はあるんだけど、イマイチ気分がノラず、
年末・年始に録画しといたものを見る。
いきなり寒くなるし。
『三十歳までなんか生きるな』と思っていた』保阪和志著を読む。
すぐに読めるが、なんだかむかつく。
小説なら腹立たないのに、エセーだと思考が丸見えで、
どうにもこうにも上から目線が鼻につく。
こっちのコンディション状態や知能程度に問題があるのだが。
たとえば、「わかるとはどういうことか」の章は、
同じことをたぶん言っているが、ヘーゲルの『精神現象学』の方が
ぴんとくる。
「出版だって、書店が大規模化する以前の八〇年代までにまともなことを
やっていたのかと言ったら、そんなことができていたのはごく少数の出版社
だけで、本音としては出版社はどこも宝くじを当てるような確率のベストセラーだけ
を夢見ていたのではなかったか?私は自分より年上の編集者でまともな人には
ほとんど会ったことがない」
「まともな人にはほとんど会ったことがない」。
これは業界を問わず、おしなべてそういう気がする。
まともじゃない人にもほとんど会わなくなってしまった。
だから、つまんなくなったんじゃないの。
この本の版元が草思社。皮肉。
昨日、風呂に入りながらラジオを聴いていたら、
斉藤由香が出ていた。斉藤茂吉の孫、北杜夫の娘。
北杜夫の躁状態のエピソードを話すなり。
茂吉の妻、彼女の祖母についての本を刊行するとのこと。
茂吉を看取ってから、
いきなりアフリカや極地など冒険旅行に出かけた猛女で、
TVのワイドショーで本人を見たことがある。
勤務先がサントリー。強引にまとめれば、かつては開高健、山口瞳、
いまは岸本佐知子、斉藤由香を輩出。女性上位は時代の趨勢なのか。