仕事は世につれ

大学のインタビューを先輩のコピーライターと組んで引き受けているが、
発注元の会社とは、ぼくははじめての取引となる。
空き時間に、カメラマンの車で外で昼食、お茶となり、
そこのディレクターから「どんな仕事をしているの」と聞かれた。
「旅行会社の留学関係、アイスクリーム会社の流通向けマニュアル、
大学関係、金融、会社案内でしょうか」と、答えた。
ちょっと前ならIT関係の仕事が結構多かったのだが、
まったくのゼロではないが、一時期よりは減ってしまった。


少子高齢化というお題目のような言葉が、ものの見事に反映している。
旅行や留学は、高齢化、団塊の世代に向けて各旅行会社はパイの奪い合いをしているし、
学校は少子化が目に見えていて、海外研修旅行や広告・宣伝から入学案内にまで
力を入れてサバイバルレースに勝ち残ろうとしている。
畢竟、仕事が派生する率が高くなる。


昨日、とっぷりと日が暮れた頃、インタビューが終了して
広大なキャンパスを歩くと、校舎の灯かりがこうこうと点っていた。風が冷たかった。
つまり、それは周囲が山ってことで、若者たちは街のネオンが恋しくないのだろうか。
それと、毎月の電気代もバカにならないだろうな。それこそ太陽光発電にすりゃいいのに。
ソーラーパネルなんて何枚でも設置できるぞ。
かつての学園紛争から逃走、隔離するために、郊外に各大学はいっせいに本拠地を移した。
表向きは教育環境の充実といっているけれども。
んでもって、都内の地価も下がったこともあり、都心回帰している。
これだって勝ち残り戦略の一環なんだろう。
ジャズ研かなんかだろうか、トランペットの音色が聞えてきた。
その音がやけに寂しげだった。


人気blogランキングへ