ノー残業代ノー

JMM [Japan Mail Media]
『from 911/USAレポート』第279回「アメリカの制度をマネするな」
冷泉彰彦:作家(米国ニュージャージー州在住)
より引用。忘れていた。

「さてアメリカの模倣が正しいかどうかということでは、もう一つ、大きな制度変更
として、厚生労働省と日本経団連が積極的に導入を目指している「ホワイトカラーエ
グゼンプション」(自律的労働制度)の問題があります。一定の年収を保障した上で、
時間外手当(残業代)の支払いを対象外とするこの制度は、提案者側からは「アメリ
カで既に導入されている」というのですが、この問題は裁判員制度どころではない大
変な問題を抱えていると思います。」

以下、問題点が述べられている。やっぱり英語でゴマかしてるのだろうか。
貧困層をワーキングプアとかいってるように。たぶん、まともに申告しただけの
時間外手当を支給したら、カイシャは潰れるだろう、マジでそう思う。
別に企業の味方をするわけじゃないが。でも、なんで残業代カットを
ホワイトカラー・エグゼンプション」といってお茶を濁すんだろう。
せめて過労死防止法とか。

「もう一度申し上げますが、アメリカの「ホワイトカラー・エグゼンプション」は日
本で現在検討されている内容とは全く異なる制度です。「残業のつく人」と「残業の
つかない人」を明確に区別するだけでなく、「残業のつく人」には残業をさせない、
「残業のつかない人」には成果を求める代わりに裁量権を与える、これがアメリカの
制度です。ブッシュ政権によって、経営側に有利な変更はされています。ですが、だ
からといって実質的な裁量権を与えず、時間のケジメもなく人を使っておいて残業手
当も与えない、そんなムチャクチャはそこにはありません。」

これはアメリカでTVCMロケに行くと、ユニオンがしかりしていて契約通りにしか
働かない。だってそうなっているのだから、定時に始まり、定時にピタッと終わる。
ところが、日本のカイシャは、ナカナカコウハイキマセンエーン。特に管理職は。
根底には人減らし(リストラ)、正社員減らしによる上向きつーか見た目の好景気を
維持させたいんだろうか。
残業代の代わりに裁量権を与えるっていわれてもなあ。有給休暇ならまだしも。
そもそも仕事を覚えて、まかせて支障なくできるようになれば、
自然と裁量権なんてもらったのと同じになるし。


午前中、平和島方面へ打ち合わせに行く。
環状線をひっきりなしにいつもより猛スピードでトラックが駆け抜けていく。
そっか、師走だ。


付記。NB online(日経ビジネスオンライン)のこの記事も参考になる。


残業代11.6兆円が消失する?!国民的議論にならないまま着々と進む労働法制の大改革
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