翻訳後厄

久々の朝からバリバリ生仕事。


必要に迫られて英語のWebのテキストを日本語翻訳ソフトに訳させてみた。
ひでえってのが半分で、こんなもんだろが半分。
名翻訳家、昔でいえば田村隆一あたりは下っ端の翻訳家か翻訳家の卵が下訳したのを、
まともな日本語に直していったわけで、こういう人がお隠れになるとともに、
頭の痛くなる、まるで岩波文庫ヘーゲルのようなミステリーやSFを読ませられるはめになる。
たまに、こなれた日本語訳に出くわすと、うれしくなってスキップしちゃう。
でも、そういうのに限って原本がイマイチだったりするからなあ。


音声入力や音声認識ってどこまで進んだのだろう。
もうひと昔前になるが、会社案内の仕事で某企業の音声認識開発部門の担当者に
話を聴きにいったことがある。
ともか人間様の耳、聴覚はよくできているそうで、
その研究部門ではようやっと標準語を聞分けられる装置ができる、できた、そんな感じだった。
方言になるとお手上げだそうだが、人間とて薩摩弁や津軽弁は、ジモティでもない限り
判読できないだろう。


ヒアリングしたことをできるだけ理系っぽく、
マン・マシン・インターフェイスだののテクニカルタームを散りばめて書き上げたが、
当のメガネをかけた寺尾聡似の白衣姿の担当者には、
どうも日本語翻訳ソフトにかけた日本文のように
見えたらしくて、ものの見事に、別な原稿で戻されてきた。
だったら、自分で最初っから書けよ。依頼原稿にすっから。800字で。
おっと、それをいっちゃあ、おしまいよ。


人間の通訳なんかも、そんなあやしげな音声言語が行き交っているんだろうね。
でも、ボディランゲージでなんとなく伝わる。
でも、そんな気になってると、まったく伝わっていなかったりして。


サンプルとしてボブ・ディランの「風に吹かれて」を。
最初のが原詩から日本語訳、次のが日本語から英訳。


あなたが彼を人と呼ぶ前に、
人はどれだけの道を降りなければなりませんか。
はい、「n」どれだけの海がするに違いありませんか、
白いハト帆 彼女が砂の中で眠る前に?
はい、「n」どれだけの回がするに違いありませんか、
砲弾は飛びます。それらが永久に禁止されている前に?
The答え(私の友達)は風で吹いています、
The答えは風で吹いています。

Before you call him people,
from the way of which do people get down?
yes and "n" -- the sea of which carries out -- or
it does not make a mistake in being alike --
white pigeon sail before she sleeps in sand --
yes and "n" -- the time of which carries out --
a mistake is not made in being alike and a shell flies.
Before they are forbidden eternally, the ?
The answer (my friend) is blowing
The answer currently blown by the wind by the wind.

英語はよくわからないけど、日本語、シュールっすね。
ミスチルの作詞にも似てなくもないか…。
こんな遊び、誰かしてなかったっけ。


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